Better late than never

ワーホリと絵と心理学と瞑想

クラウドカンニング

小学校3、4年の頃の話。

割と僕の通っていた小学校では生徒のやりたい事を積極的にさせてくれたと思う。

 

 

いくつかある選択肢の中から学びたいことを選択する特別授業みたいなものが

週に1度あった。

幼馴染とともに二人組で環境問題について考えることになり、

最終的に空き缶をたくさん集めてリサイクルし、

そのお金をユニセフに募金しようと言うことになった。

 

 

たくさん集めるのにも二人では限界があると言うことで、

全校集会の日に壇上に上がって内容を説明した。

「1ヶ月のあいだ毎朝校門の前でゴミ袋を持って立っているので、

皆さん家にある空のアルミ缶を持ってきてください。」

 

 

それから毎朝早く学校に行き、幼馴染と生徒の登校を待つ日々が始まった。

 

 

最初の頃は空き缶の集まりが芳しくなく、「空き缶お願いしま~す!」と

声をあげるもゴミ袋はしおれたままで少し虚しさを感じていたが、

仲の良かった幼馴染との活動ということもあって楽しくやっていた。

時には放課後にコンビニに行って空き缶をもらうこともあった。

 

 

次第に友達やクラスメート達が家にあった空き缶を持ってきてくれる様になり、

だんだんと面識のない生徒も空き缶を持ってきてくれる様になった。

通学路に空き缶を持つ人が増え出した。

「これ道に落ちてたやつ~!」

「今日は無いね~ん!また帰ったらジュース飲むわ(笑)」

なんて声が嬉しかったことをよく覚えている。

 

 

空き缶はお金と違ってゴミだから他人にあげたところで損失を感じない。

また僕の小学校は全校生徒1000人を超すマンモス校だったので、

中には全校集会での僕たちの話を聞いていなかった人や興味のない人も

大勢いたはずだけど、多くの人が楽しそうに協力してくれたことで

波紋がひろがってくれたんだと思う。結果は大成功だった。

 

 

最終的にゴミ袋は2tトラックぱんぱんに積み上げられた。

トラックの手配や換金後の募金などは先生がやってくれることになっていたので、

それ以降の活動に対する興味が失くなった。(笑)

そのため具体的には覚えていないが、後日の特別授業で聞いた換金額は

だいたい12,000円くらいだったと思う。

 

 

換金も自分達が関わって空き缶の換金率や集めた量を把握をしたり、

またそのリサイクルされた後まで追うことができればもっと面白かったと思う。

 

 

 

最近クラウドファンディングのことを考えていてふと思い出した。

集めた(croud)のは、お金(fund)じゃなくて空き缶(can)なので言うなれば

クラウドカンニングだけど、

大事なことの多くがこの経験の中に詰まっている様な気がする。おわり。

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